「軟膏を混ぜるなんて、国家試験以来かも…」 「もし分離しちゃったらどうしよう?」
そんな不安、よく分かります。でも大丈夫。
少しでも経験があれば、基本の手技は体が覚えています。
不器用でも未経験でも大丈夫。働いているうちに慣れます。
今の現場は「機械化」も進んで、かなり効率的になっているんですよ!
今回は、皮膚科調剤の完結編。
皮膚科独特の技と、令和の現場のリアルをギュッとまとめました。
「ブランクが長いから復職が不安…勉強に身が入らない!」ママ薬剤師さんならこちら↓
復習を始める前に!最短で復帰するための行動プラン
皮膚科の門前薬局に応募は済ませましたか?
最短で復職を果たすには、「期限」を設定することが大切です。
まずは、気になる皮膚科門前薬局の求人に応募し、面接日を1〜2週間後に設定しましょう。
このゴール設定が、あなたのやる気をキープさせ、効率よく学べるようにしてくれますよ。
まだ応募をしていないなら、この勢いで気になる求人に応募してみましょう。
「混ぜちゃダメ」を見抜く!配合変化の基本
10年前と変わらないようでいて、実はジェネリック(後発品)の普及により、配合変化のバリエーションは増えています。
- 物理的不適合(見た目が変わる):
- 液状化: ヒルドイドソフト軟膏(W/O型)とオイラックスクリーム(O/W型)など、乳化型が違うものを混ぜるとドロドロに分離することがあります。
- 化学的不適合(効果が落ちる):
- pHの変化: ステロイド剤はpHが変わると安定性が低下し、薬効が落ちるものがあります。
【現場の知恵】 迷ったら各メーカーが出している「配合変化一覧表」をチェック!
マルホなどのサイトでは「ヒルドイドソフト軟膏配合変化試験結果」がすぐに見られます。
丸暗記しなくてOK、その都度確認です。
皮膚科門前の薬局では↓このような資料が置いてあることもあります。
まずは薬局のルールを確認すればいいので安心してください。買わなくて大丈夫です!
もし自宅でもじっくり予習したい派なら、一冊あると心の安定剤になります(笑)
軟膏板での「手練り」:気泡を入れないコツ
少量の場合や、機械がない薬局では「手練り」が基本。 美しく仕上げるための2つのステップです。
- 「折りたたむ」より「押し潰す」: ヘラを立ててグルグル回すのはNG。ヘラを寝かせて、軟膏板に薄く押し広げるように混ぜます。これが気泡を入れず、均一に混ぜるコツ!
- ヘラの掃除をこまめに: ヘラの両面に付いた軟膏は、板の端でこまめにこそげ取りましょう。常に「混ざっていない部分」を作らないのがポイントです。
文字だけではイメージがわきにくいですよね~。
新人の頃はダイナミックに混ぜすぎて空気入りまくり、「作り直し!」って怒られました(笑)
Medic Taiyo Channel様のこちらの動画↓がとても参考になったので、ご紹介します!
出典:YouTube「Medic Taiyo Channel」様「薬局の内側はどうなっているの?【軟膏の作り方】」より引用
「リント布」に塗る手技:バターを塗る感覚で
重層療法(リント布+軟膏)の処方が出た時のポイントです。
- 毛羽立った面に塗る: リント布には裏表があります。ふわふわした面(毛羽立ち面)に塗るのが正解です。
- 厚さは「食パンのバター」: 1〜3mm程度の厚さで、ムラなく広げます。
厚過ぎてもクレーム、薄すぎてもクレームがあります(笑)
ポイントはその薬局の標準の厚さに揃えること。
先輩の作業を見せてもらったり、予製剤を確認して身につけましょう。
慣れると、ずっと作っていたくなるくらいハマる作業でした。
軟膏ツボに詰める:最後の一押しがプロの証
せっかく綺麗に混ぜても、ツボへの詰め方が汚いと台無しですよね。
- 「トントン」の儀式:
- 軟膏を半分くらい入れたら、容器の底を机でトントンと叩く。
- 底の空気が抜け、「ちゃんとつまってない!」のクレームが防げる。
- 縁(ふち)を拭き取る:
- 最後にヘラで表面を「の」の字を書くように整えたら(もしくは山盛りにした後、垂直に立てたへらで摺り切り)、容器の縁に付いた軟膏はティッシュで拭き取る。
- アルコールを含ませたティッシュなどで、ぬぐうと指紋やぬめりも取れる。
こちらも参考になった動画をご紹介します↓
今は何でもネットで学べてすごいっすね!
出典:「薬剤師こじゆきチャンネル」様「軟膏をボトルに詰めるコツを、新人薬剤師に先輩薬剤師(筋肉隆々)が解説」より引用
【重要】まずは「その現場」のルールを確認!
ここ一番大切です。
教科書通りの正解よりも「門前のドクターや薬局のルール」が優先されることがよくあります。
なのでとにかく現場で聞けばオッケー!
「基本以外は、働いてから覚える」で大丈夫なので安心してください。
- 「予製剤(作り置き)」の活用: 頻繁に出る組み合わせは、あらかじめ練ってある(予製)ケースが多いです。忙しい時間帯はこれに助けられます。
- ドクターこだわりの「あえての混合」: 化学的には「不向き」でも、先生の使用感や経験で指示されていることも。「先生と打ち合わせ済み」のケースもあるので、まずは薬局内のルールを確認しましょう。
令和の救世主!「軟膏混合機」
「手が疲れそう…」という悩みは、今の機械が解決してくれます!
- 自転公転式ミキサー: 容器に入れたまま数十秒で均一に混ぜてくれる機械(「なんこう練太郎」や「マゼリータ」など)が主流です。
- メリット: 気泡が入らない、衛生的、そして何より早い!ボタン一つで終わるので、ブランク明けの強い味方です。
メーカー様公式の使い方がわかる動画を引用します↓
便利で衛生的で良すぎる…!
出典:「THINKY MIXER 公式あわとり練太郎」様「軟膏ミックスの時間を大幅短縮!誰でも簡単、らくらく操作【 軟膏調剤 なんこう練太郎 】」より引用
出典:「大同化工株式会社」様「【大同化工】軟膏ミキサー マゼリータ」より引用
皮膚科での薬局復帰におすすめの本
面接をクリアして、皮膚科に復職が決まったら、専門書でさらに詳しい知識を付けましょう。
書籍を使ったおすすめの勉強法は、簡単なものから先に読んでいくことです。
読む順番は
- 一般向けの簡単なもの
- 薬剤師向けの本
- 医師向けの専門書
この順で読んでいくことで、次のように効率的に理解が進みます。
- 患者さんの不安や疑問、分かりやすい表現を知る
- 詳しい薬剤知識と服薬指導のポイントを頭に入れる
- 医師の処方意図や病院での処置について知る
皮膚科に関しては一般向けのおすすめはみつかりませんでした。
薬剤師向けから読み始めましょう。
薬剤師向けの本ならこちら↓
介護施設の処方が多い場合はこちらもおすすめ↓
医師向けの専門書はこちら↓
まとめ
- 配合変化:迷ったら即チェック!
- 「pHの変化」や「ドロドロになる液状化」に注意。
- 丸暗記しなくてOK。
- メーカーの「配合変化表」を確認する。
- 手練りのコツ:気泡を入れない!
- 「グルグル練る」のではなく「板にヘラを押し潰す」イメージ。
- これで空気が入らず、見た目も美しく。
- リント布:裏表に注意!
- ふわふわした「毛羽立ち面」に塗るのが正解。
- 厚さは「食パンのバター」くらいを意識して。
- ツボ詰めの儀式:トントンが大事!
- 半分入れたら底を叩いて空気を抜く。
- 最後に「の」の字を書いて、縁(ふち)を拭き取れば完璧。
- 令和の現場:機械に頼ってOK!
- 今は「なんこう練太郎」などの機械が主流。
- ボタン一つで終わるので、ブランクがあっても失敗知らず。
- 最優先ルール:現場で聞くのが一番!
- 教科書よりも「その薬局・ドクターの独自ルール」が優先されたりする。
- まずは「ここのやり方を教えてください」と聞けば大丈夫!
皮膚科編、お疲れ様でした!
ブランクがあると「不安!」と身構えてしまいますが、まずは「ここのルールを教えてください」と素直に聞くのが一番の近道です。
自信を持って、一歩踏み出しましょう!







