こんにちは。衆院選の投票率の低さに絶望しています。
- 調剤過誤で賠償訴訟ってニュース見たけど、怖い!自分も心配になってきた……
- ブランク長くて復帰したかったけど、調剤過誤が怖いから薬剤師に戻るの不安…
- ブランクで色々忘れてることが多いから失敗しそう…どうしたらミスしないで済むかなぁ?
こんなお悩みはありませんか?
調剤ミスで患者さんに被害が出たニュースを見ると、もしかしたら自分もいつかやってしまうかも?と恐ろしくなりますよね。
ブランクが10年20年と長いと、忘れてしまっていることや新しい薬の知識の不足のせいで、特にミスが怖くてびくびくしてしまいます。
この記事では、ブランク10年で薬剤師復帰した私が実践している安全対策をご紹介します。
話題の事件を考察して具体的に対策を練り直したので、すぐに実行してミスを防いだり、ミスを起こしにくい薬局を選んで就職することが出来ますよ。
どんな事件だったのか?
今回の事件の概要はこちらです。
ちょっと聞いただけでも薬剤師としては恐ろしいですよね。
こちらで報道された調剤ミスの詳細をまとめると、こうです。
遺族の気持ちを考えると辛すぎますし、このような事件を起こしうる薬剤師としての立場も怖くなります。
私がした調剤ミスで記憶にあるのは、卵アレルギーの患者さんに、レフトーゼ入りの予製剤を調剤して知ったことです。
幸いにも患者さんが気づいて下さり飲む前に回収できましたが、大変な迷惑と心配をおかけしたことを思い出すと今でも冷や汗が出ます。
薬局に対する信頼も揺らがせてしまったと思うと、苦しくなりましたね。
もう2度と起こしたくないですが、調剤する限りミスの可能性はゼロにできないんですよね……怖すぎる。
考察:調剤ミスの原因は?
自分が同じことを起こさないように、今回の事件の調剤ミスの原因は何だったのか考察してみます。
可能性①環境?
経営する薬局チェーンの社内環境に問題がある可能性はないでしょうか?
と言うのも、以前こちらのチェーンが別件で2度ほどニュースになっていたのを思い出したからです。
上記の報道を簡単にまとめると、これです。
- 店舗の暖房禁止令で騒動になった(もともと冷暖房使用に厳しい社風(!?))
- 創業者夫妻がワクチン優先接種を市にゴリ押し要求した疑惑(秘書の暴走と釈明)
……どうでしょうか?
このニュースを聞いていた私としては、今回の報道も「あー…なるほど」と言う印象でした。
コストカット&利益優先の社風だとしたら、人員削減→激務など、現場環境の悪化からミスにつながることもないとは言えないでしょう。
可能性②機械の故障?
事件では「薬包に持病と無関係な薬が2錠多く入っていた」そうです。
つまり分包機に前の患者さんの薬剤が残っていたのではないかと報道されていますね。
分包機の不具合や、故障も調剤ミスの一因ではないかと考えられます。
あります…ありますよ!確かに!
シャッターに錠剤が挟まれて出てこなかったり、次の一包化に出てきたり!
シール部分が調子が悪くて次の薬包紙に入ってしまったり!あったよ、確かに!
最新型の全自動分包機だと、分包から一包化監査までAIで自動チェック!までしてくれるものもあるんです。
が!!当然おっそろしく高額!!
おそらく、そんなに大きくない&山ほど一包化があるわけではない薬局だと、コスパ的にそこまでの機械は導入できないですよね。
私がいる所は、ごくごく普通の門前薬局なので、古き良きシンプルな分包機です。
シンプルな機械のぶん、物理的に他剤が混入したり、欠落したりする可能性があるのは当然です。
そのために監査があるのですが……一包化監査って、ものすごくしんどいですよね!
可能性③チェック不足?
薬剤師のチェック不足が一因の可能性は高いです。
すべてはこれに落ち着くのが、胸が痛いです。
機械も人もミスをする。100パーセントはあり得ない。分かってます。
だから調剤では監査が一番重要だと、昔習った気がします。
処方監査しかり、薬剤監査しかり。
皆ミスをする、でも、最後のハンコを押す人がミスすると大変な事故が起こるかもしれない。
これが薬剤師していて一番怖いことですよね。
うわ……怖い。
被害にあわれた患者さん、遺族はもちろんですが、今回の事件の薬剤師さんもつらいだろうな。
胸が痛みます。
ブランク10年ママ薬剤師の対策1:ダブルチェックでミスを防ぐ
ブランク10年薬剤師ママなりの、誰でもすぐ出来る調剤過誤防止策を考えてみました。
とにもかくにも、ダブルチェックをしましょう!
店長や同僚や患者さんに怒られようが鬱陶しがられようが、恐れずにダブルチェックを求めましょう。
もし調剤台を撮影しているなら、映像にも残せるように服薬指導中の並べ方も気を付けましょう。
調剤のハンコを押したのが貴方なら、いざと言う時は他の誰も責任をとってはくれません。
とにかく意地でもダブル、トリプルのチェックを勝ち取って過誤の可能性を減らしましょう。
あとは自信がない、不安が残る場合は正直に同僚や店長に相談しましょう。
調べる時間をもらえるか、質問させてもらえるか、代わってもらえます。
患者さんの安全のためなので、力不足は隠さず平身低頭で誠実にいきましょう。
また、今回の事件で一番重要だった一包化の薬剤監査についてですが、
本当にコレものすごく時間かかりますよね。
患者さんを待たせて一包化の監査をすると、焦りでミスをする可能性が高くなります。
重い処方は、可能なら数時間後や別日に来てもらえるよう交渉しましょう。
すぐは無理です!時間がかかります!!
私は焦ると失敗しがちなので必死でアピールしてました。
あとは定時ギリギリで重い処方の監査に手を出さない事をお勧めします。
サービス残業は回避しましょう。
頼まれたら店長に「やると定時過ぎる。残業代は出るのか」をしっかりやんわり確認しましょう。
ブランク10年ママ薬剤師の対策2:薬剤師保険で万が一に備える
ダブルチェックを徹底しても調剤過誤を起こしてしまった時に備えて、必ず薬剤師保険に加入しておきましょう。
調剤過誤を起こすと薬剤師は法的に責任を問われ、損害賠償を請求される可能性があるからです。
お金のためにした仕事のせいで、多額の賠償金を支払うなんて無理ですよね。
今回の事件では「薬局と薬剤師3人」に3850万円の賠償を求める裁判が起こされています。
この場合、薬局チェーンは会社の責任をなるべく回避しようとするでしょう。
するとパート薬剤師など守ってくれるわけもなく、かなりの賠償金を負担させられる可能性が高くないですか?
1000万?無理無理!
賠償金だけじゃなく、訴訟費用弁護士費用もでしょ?!
離婚して自己破産する羽目になります!!!
ブランク10年薬剤師なら、パートでも絶対に薬剤師保険には入りましょう。
パート勤務でも自動的に保障される可能性があるので、面接時には薬局で入ってる保険、働いたら自分も補償対象になるかについても質問しましょう。
ブランク10年薬剤師におすすめの保険
ブランク10年で復帰する薬剤師ママに私がおすすめするのは、東京海上日動の薬剤師賠償責任保険です。
こちらが年額1万円程と一番出費が抑えられるからです。
メジャーなのは日本薬剤師会の賠償責任保険なんですが、これは加入するのに
- 地域の薬剤師会の年会費・入会金
- 都道府県の薬剤師会の年会費・入会金
- 日本薬剤師会の年会費:B会員:年7000円
- 薬剤師賠償責任保険保険料:年払い約2000円
これらを支払う必要があります……嫌な予感がしますね。
例えば千葉県船橋市に在住もしくは勤務する場合だと
例:千葉県船橋市に在住・勤務する場合→船橋市薬剤師会で手続き
船橋市薬剤師会と同時に千葉県薬剤師会・日本薬剤師会にも所属すると……
年会費27,000円、入会金20,000円
いや、たっか!!!!?高過ぎじゃないですか、コレ!
初年度47,000円ってどんな会よ……。
次年度からでも、保険料込みで年間約29000円、月2,417円です。高い。
パートで払うには、ハードルが高いです。
ブランク明けには東京海上日動の保険を選びましょう。
加入については、こちらのサイトでお近くの代理店の支社に問い合わせてみてください↓
ブランク10年ママ薬剤師の対策3:復職先の社風はしっかりチェック
ダブルチェック徹底や保険で備えるのも大切ですが、そもそも勤務する薬局選びの段階で注意することも必要です。
- 処方箋枚数が多い、薬剤師が少ないなど極端に忙しい
- コスパ重視な経営方針
こんな薬局では仕事を急かされたり、疑問や不安を質問したり確認する余裕がなかったりすることも多いです。
ミスしやすく過誤に繋がりやすい環境なので、復職活動では注意して避けましょう。
面接時に薬剤師保険の件と合わせて、調剤過誤防止対策やヒヤリハット事例についても質問してみるといいと思います。
誠実な薬局や店長なら、具体的な答えが返ってきますよ。
薬局の選び方、おすすめの転職サイトについてはこちらです↓
まとめ
ブランク10年薬剤師の復帰のための、おすすめ安全対策はこちらです。
- ダブルチェック(出来る限り二人以上で)を意地でも貫く
- 不安や疑問は必ず相談
- ハイリスク薬・小児・高齢者・薬不足・初診患者は、まず処方チェック
- 重い処方は、数時間後や別日に来てもらえるよう交渉
- 定時ギリギリで重い処方の監査に手を出さない
- 薬剤師賠償責任保険に入る(or勤務薬局の保険が自分も補償対象か調べる)
- 極端に忙しい薬局や、利益優先な社風の会社を避けて就職する。
- ヒヤリハット事例を定期的にチェックする
いかがでしたか?
ミスを防ぐためには、日頃の対策だけでなく勤務先選びも重要です。
転職サイトに複数登録して、ミスを起こしにくい自分に合った薬局を見つけましょう!
ブランク10年の薬剤師ママが仕事を探すなら、こちらがおすすめです。
ブランク10年で薬剤師復帰するロードマップはこちらです。
ブランク10年薬剤師にぴったりの職場を探すコツはこちら
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