ブランク10年主婦薬剤師でも大丈夫!白内障の処方薬を復習【薬局復帰おさらい帳・眼科編2】

これだけ暗記

※本ページはプロモーションが含まれています。

「もう一度、薬剤師として働きたい」

そう思っていても、10年という長いブランクを前に、なかなか最初の一歩が踏み出せないでいるママ薬剤師さんへ。

「近所の薬局で働きたいけど、眼科の処方をうけてるみたい…」

「経験ないし眼科の処方箋って難しそう…」

「昔勤めてたけど最新の薬は全然知らない…」

こんな漠然とした不安で、復職を諦めかけていませんか?

大丈夫です。

この「子育て中でもスキマ時間に! ブランク10年のための薬局復帰おさらい帳」シリーズでは、その不安を一つずつ一緒に乗り越えていきます。

忙しい子育ての合間を縫って、最短で現場復帰を目指すママ薬剤師のための復習講座です。

【眼科編】では、現場でよく出る薬服薬指導のコツに絞って解説します。

今回の眼科編「2」で復習すること

白内障について病態や処方薬、服薬指導のコツ

今すべてを網羅する必要はありません。

効率的に知識を学び、自信を持って面接や復職に臨みましょう!

さあ、今日から一緒に、未来の自分に自信をつけていきましょう。

白内障のまとめから確認したい時はこちら→

「ブランクが長いから復職が不安…勉強に身が入らない!」ママ薬剤師さんならこちら↓

この記事を書いた人
アバター

ブランク10年を経て、復帰を果たした子持ち主婦薬剤師。
復職活動で悩んだ経験から、ブランクに悩むママ薬剤師の復帰を応援したい!とブログ開設。
薬局復帰を成功させるために役立つ情報を発信します★
今は飼えないけど、犬が好き。

みのりママをフォローする

復習を始める前に!最短で復帰するための行動プラン

さあ、眼科の門前薬局に応募は済ませましたか?

最短で復職を果たすには、勉強を始める前に、まず「行動」を起こすことが大切なんです

私は、「転職サイトで眼科の門前薬局の求人に応募し、面接日を1〜2週間後に設定する」ことをお勧めしてます。

なぜかと言うと、「期限」を設けることで、復習の効率が格段にアップするからです。

漠然とした「いつかやろう」が、「面接までにこれを覚えよう」という具体的な目標に変わります。

このゴール設定が、あなたのやる気を盛り上げ、現場ですぐ使える知識に絞って効率よく学べるようにしてくれます。

まだ応募をしていないなら、さっそく気になる求人を探して応募してみましょう。

白内障の病態と治療指針

かなり患者さんが多いので、おさえておきましょう。

私は先日眼鏡を作りに眼科に行ったら、「白内障のせいで視力がおちてる」と言われました。

まだ40前半なのに!と悲しみつつ…せっかくなので自分事として復習します。

復習する際は、「自分や家族が患者になったら」と想像して勉強すると、頭に入りやすいですね。

病態:

目のレンズの役割を果たす「水晶体」が白く濁り、視力が低下する病気。

加齢とともに発症する場合がほとんど。

早ければ40代から、80代になるとほぼすべての人がかかると言われている。

近視が強いと進行が速いらしいです。悲しい…

治療

初期段階では点眼薬、日常生活に不自由を感じるようになると手術が検討されます。

私(40前半強度近視、眼鏡でも0.8以上は視力出せず)は緊急性がないとのことで、特に何も処方されず経過観察でした。

手術

濁った水晶体を超音波で削り、その場所に眼内レンズを挿入する手術です。

レンズには、保険適応の単焦点レンズ・自費の多焦点レンズ、があります。

現在では、持病等の特別な事情がなければ日帰り手術が一般的です。

麻酔により痛みもなく、手術自体は10分から20分で終了します。

保険適用(単焦点レンズ)・日帰り手術なら

費用は、片目で

1割負担:約15,000~20,000円程

3割負担:約45,000~60,000円程度

単焦点レンズだと、ピントが合う距離は一定です。

術後1~3か月後に視力は安定し、新たな眼鏡などを作成するのが一般的です。

手術前の処方薬

手術前には、手術の数日前から、感染予防のため抗菌点眼薬や眼軟膏が使用されます。

手術前処方の一例

  • ベストロン点眼用0.5%(セフメノキシム→第3世代セファロスポリン系)
    1日4回(朝・昼・夜・寝る前)
    ※薬の粉末バイアルと溶解液が別になっている。
    ※溶解後は冷蔵で7日以内に使い切る。
  • クラビット点眼液(レボフロキサシン水和物→ニューキノロン系第3世代)
    1日4回(朝・昼・夜・寝る前)※一日3回のことも
    ※0.5%(ピンクの蓋)、1.5%(赤の蓋)があるので注意
    ※遮光袋に入れて保管
  • タリビット眼軟膏0.3%(オフロキサシン)
    寝る前1回
    ※点眼液の一番最後に!
    ※鏡を見て、チューブの先が目や瞼に触れないように1cmほど薬を押し出す
    →目を閉じ、薬がなじむまで1〜2分ほど待つ
    清潔な綿棒を使ってもOK

点眼剤は、錠剤や粉末を溶かしてから使用する物・使用前に毎回振る必要があるもの、などがあります。

調剤時は濃度などの規格とともに、この点にも注意してくださいね。

ベストロン溶解手順はこちらで勉強させてもらいました↓

眼軟膏の使い方はこちらで勉強しました↓

目薬(点眼液・眼軟膏)の使い方|参天製薬< | 参天製薬日本サイト
正しい目薬のさし方をあなたは知っていますか?目薬のさし方で目薬の効果が十分に発揮されなかったり、目薬が汚染される可能性があります。これを機会に。ぜひ、正しい目薬のさし方を身につけましょう。【参天製薬】

手術後に処方される薬(点眼)

手術後には手術翌日から、感染予防と炎症を抑える目的で、抗菌薬・ステロイド薬・NSAIDsの点眼剤が使われます。

  • 抗菌剤
    • ベガモックス点眼液0.5%(モキシフロキサシン塩酸塩・第四世代フルオロキノロン 剤)
      1日3〜4回
    • 他、ガチフロ点眼液0.3%(ガチフロキサシン)、クラビット点眼液0.5%(レボフロキサシン)
  • ステロイド
    • リンデロン点眼液0.01%(ベタメタゾンリン酸エステルナトリウム)
      ※耳鼻科でも使われる0.1%や、抗菌剤配合のリンデロンAもあるので注意
      1日3〜4回
    • 他、フルメトロン点眼液0.1%(フルオロメトロン水性懸濁点眼剤)
      ※0.02%もあるので注意 
      ※使用前良く振るので注意 など
  • NSAIDs
    • ネバナック懸濁性点眼液0.1%(ネパフェナク)
      毎回よく振り、1回1滴、1日3回点眼。
    • 他、ブロナック点眼液0.1%(ブロムフェナクナトリウム)など

最低3か月ほど続ける。

経過によって、回数や点眼剤の濃度は調節されることがある。

手術後に処方される薬(内服)

最近の手術は傷が小さく、術後の感染リスクがかなり低下しているため、内服薬の処方されるケースは少なくなっているようです。

病院や患者さんによっては、抗菌剤、消炎鎮痛剤、胃薬などの内服薬が処方されます。

  • 抗菌剤
    • フロモックス(セフカペンピボキシル塩酸塩錠)
    • セフゾンカプセル
    • バナンセフポドキシムプロキセチル錠(セフポドキシムプロキセチル錠)
    • 1日2〜3回、食後に服用。術後3〜5日間で飲み切り等。
  • 消炎鎮痛剤
    • ロキソニン(ロキソプロフェンナトリウム
    • カロナール(アセトアミノフェン
    • ポンタールカプセル
    • 痛みがひどいときに頓服。1日3回まで、6時間以上間隔を空けて服用など。
  • 胃薬: 胃粘膜保護剤(ムコスタなど)
  • 眼圧降下薬: 降圧利尿薬(ダイアモックスなど)
    患者さんによっては、手術後に一時的に眼圧が上昇することがあるため

白内障初期によく処方される薬

白内障の初期段階では、症状の進行を遅らせる点眼薬が処方されることがあります。

濁った水晶体を元に戻す効果はないので注意です。

個人的には、自覚症状がかなりある段階で、手術が近くない患者さんに処方されるような印象です。

一般名:ピレノキシン

先発→カタリンk 0.005%(顆粒を用時溶解)、カタリン(錠剤を用時溶解)
後発→ピレノキシン懸濁性点眼液 0.005%「参天」(旧名カリーユニ)(溶解済み) 

  • ジェネリックでも添付の溶解液に顆粒または錠剤を溶かして使用するタイプと、溶解済みの商品があるので注意
  • 作用機序: 白内障の原因の一つとされる「キノイド物質」が、水晶体のタンパク質と結合するのを妨げることで、水晶体の混濁を防ぎ、進行を抑制する効果が期待されている。
  • 用法・用量:
    添付の溶解液に顆粒または錠剤を溶かして使用するタイプと溶解済みタイプがある。
    1回1~2滴を、1日3~5回点眼
  • 溶解後は、冷所(冷蔵庫など)に遮光保存し、3週間以内に使い切る
  • 点眼する際には、容器の先端が直接目に触れないように注意。
  • 他の点眼薬と併用する場合は、少なくとも5分以上の間隔を空けて点眼
  • 副作用: まれに、眼の刺激感やかゆみ、充血などの副作用あり。
    症状が現れた場合は、速やかに医師に相談する。

一般名:グルタチオン

商品名:タチオン点眼用2%

こちら現在、販売中止中です。

終売品、と記載されているところもあったので、以下念のためで参考にしてください。

  • 作用機序:
    水晶体には元々、抗酸化作用を持つグルタチオンという成分が存在し、水晶体を酸化ストレスから保護している。
    白内障が進行すると、このグルタチオンが減少する。
    この不足分を補うことで、水晶体の透明性を保ち、白内障の進行を抑制する効果が期待されてる。
  • 用法・用量:こちらも1回1~2滴を、1日3~5回点眼する。
  • 併用:添付文書上、他の薬との明確な相互作用は報告されていない
  • 点眼薬を併用する場合は、5分以上の間隔を空ける。
  • 副作用: まれに、眼の刺激感やかゆみ、充血などの副作用あり。
    症状が現れた場合は、速やかに医師に相談する。

眼科での薬局復帰におすすめの本

面接をクリアして、眼科に復職が決まったら、専門書でさらに詳しい知識を付けましょう。

書籍を使ったおすすめの勉強法は、簡単なものから先に読んでいくことです。

読む順番は

  1. 一般向けの簡単なもの
  2. 薬剤師向けの本
  3. 医師向けの専門書

この順で読んでいくことで、次のように効率的に理解が進みます。

  1. 患者さんの不安や疑問、分かりやすい表現を知る
  2. 詳しい薬剤知識と服薬指導のポイントを頭に入れる
  3. 医師の処方意図や病院での処置について知る

一般向けの眼科本はこちら↓

薬剤師向けの本ならこちら↓

楽天ブックス
¥1,320 (2025/09/28 14:47時点 | 楽天市場調べ)
\楽天ポイント4倍セール!/
楽天市場
\商品券4%還元!/
Yahooショッピング

医師向けの専門書はこちら↓

楽天ブックス
¥3,630 (2025/09/28 14:47時点 | 楽天市場調べ)
\楽天ポイント4倍セール!/
楽天市場
\商品券4%還元!/
Yahooショッピング

まとめ

白内障
  • 病態:
    • 水晶体が白濁し、視力が低下する。
    • ほとんどが加齢とともに発症。早ければ40代から
  • 治療
    • 初期段階は点眼薬や経過観察
    • 日常生活に不自由を感じるようになると手術。
  • 手術:
    • 濁った水晶体を超音波で削り、眼内レンズを挿入する。
    • 保険適応の単焦点レンズ・自費の多焦点レンズ、があり。
    • 日帰り手術が一般的。10分から20分で終了する。
    • 保険適用(単焦点レンズ)・日帰り手術なら片目15000~60000円程
    • 術後1~3か月後に視力は安定する
  • 手術前:抗菌点眼薬・眼軟膏
    • 例:
      • ベストロン点眼用0.5%(セフメノキシム)1日4回
      • クラビット点眼液(レボフロキサシン)1日4回
      • タリビット眼軟膏0.3%(オフロキサシン)寝る前1回
  • 手術後:抗菌薬・ステロイド薬・NSAIDsの点眼剤、補助的に内服薬(抗菌剤・消炎鎮痛剤他))
    • 例:
      • ベガモックス点眼液0.5%(モキシフロキサシン)1日3〜4回
        • 他ガチフロ点眼液0.3%(ガチフロキサシン)、クラビットなど
      • リンデロン点眼液0.01%(ベタメタゾン)1日3〜4回
        • 他、フルメトロン点眼液0.1%(フルオロメトロン水性懸濁点眼剤)など
      • ネバナック懸濁性点眼液0.1%(ネパフェナク)1日3回
        • 他、ブロナック点眼液0.1%(ブロムフェナクナトリウム)など
      • 内服薬
        • 抗菌剤(フロモックス、セフゾン、バナン等 数日のみきり)
        • 消炎鎮痛剤(ロキソニン、カロナール、ポンタール等)
        • 胃薬(ムコスタなど)
        • 眼圧降下薬(ダイアモックスなど)
  • 初期:白内障の進行抑制
    • カタリン、カタリンK、ピレノキシン(ピレノキシン)
      • 添付の溶解液に顆粒または錠剤を溶かして使用するタイプと、溶解済みの商品があるので注意
      • 作用機序: 「キノイド物質」が、水晶体のタンパク質と結合するのを妨げる
      • 用法・用量:1回1~2滴を、1日3~5回点眼
        溶解後冷所(冷蔵庫など)に遮光保存し、3週間以内に使い切る
      • 副作用: まれに、眼の刺激感やかゆみ、充血など。
    • タチオン点眼用2%(グルタチオン
      • 現在、販売中止中。1日3~5回

いかがでしたか?

白内障をザっと理解できましたでしょうか。

次回は「緑内障」を特集します。

一緒に薬局復帰を目指しましょう!

タイトルとURLをコピーしました