10年ブランクでも即戦力に育児中でも即戦力に!主婦薬剤師のための皮膚科おさらい

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皮膚科は「パターン」を掴めば怖くない!ブランク克服の第一歩はここから

こんにちは!

結婚出産育児で10年プラスαのブランクを乗り越え、薬局復帰を果たしたみのりママと申します。

ブランクが長いと復職はかなり不安ですよね。

「そろそろ本格的に復帰したい」と求人情報をチェックし始めていても

「給料も場所も魅力的だけど、皮膚科門前は勤めたことがないから応募に踏み切れない…」

と迷っていませんか?

その気持ち、よくわかります!

この連載「皮膚科編」第1回では、皮膚科門前薬局で自信を持ってスタートを切るための「基本のパターン」と、薬局に最も多く来る「疾患ランキング」を初心者目線で徹底解説します。

今回で復習すること
  • よく処方される薬の種類と代表的薬剤
  • 患者数の多い皮膚科疾患10位まで
  • 10位の疾患での処方される薬など

今日の学びで、「皮膚科の処方箋が怖くない」状態を一緒に目指しましょう!

この知識があれば、迷っていた求人にも自信を持って応募できるはずです。

まとめから見たい方はこちら

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ブランク10年を経て、復帰を果たした子持ち主婦薬剤師。
復職活動で悩んだ経験から、ブランクに悩むママ薬剤師の復帰を応援したい!とブログ開設。
薬局復帰を成功させるために役立つ情報を発信します★
今は飼えないけど、犬が好き。

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復習を始める前に!最短で復帰するための行動プラン

皮膚科の門前薬局に応募は済ませましたか?

最短で復職を果たすには、「期限」を設定することが大切です。

まずは、気になる皮膚科科門前薬局の求人に応募し、面接日を1〜2週間後に設定しましょう。

このゴール設定が、あなたのやる気をキープさせ、効率よく学べるようにしてくれますよ。

まだ応募をしていないなら、この勢いで気になる求人に応募してみましょう。

【まずこれだけ!】皮膚科で処方される薬の「分類と代表薬」おさらい

皮膚科でよく出る薬は、大きく分けて

「炎症を抑える薬」「皮膚を潤す・整える薬」「原因菌を退治する薬」「各疾患の治療薬」に分類すると効率的に覚えられます。

まずはこの基本を、代表的な薬剤名と成分名でおさらいします。

今すぐ覚えなくて大丈夫なので、まずはザっと目を通しましょう。

  • 炎症を抑える薬
    • ステロイド剤
      • 1群ストロンゲスト
        • デルモベート(クロベタゾールプロピオン酸エステル)、コムクロ
        • ダイアコート(ジフロラゾン酢酸エステル)
      • 2群ベリーストロング
        • フルメタ(モメタゾンフランカルボン酸エステル)
        • アンテベート(ベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステル)
        • トプシム(フルオシノニド)、シマロン
        • リンデロンDP(ベタメタゾンジプロピオン酸エステル)
        • マイザー(ジフルプレドナート)、ビスダーム
        • ネリゾナ(ジフルコルトロン吉草酸エステル)、テクスメテン
        • パンデル(酪酸プロピオン酸ヒドロコルチゾン)
      • 3群ストロング
        • エクラー(デプロドンプロピオン酸エステル)
        • メサデルム(デキサメタゾンプロピオン酸エステル)
        • ボアラ(デキサメタゾン吉草酸エステル)
        • ベトネベート、リンデロンⅤ(ベタメタゾン吉草酸エステル)
        • フルコート(フルオシノロンアセトニド)
      • 4群ミディアム
        • リドメックスコーワ(プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル)
        • レダコート、トリシノロン(トリアムシノロンアセトニド)
        • アルメタ(アルクロメタゾンプロピオン酸エステル)
        • ロコイド(ヒドロコルチゾン酪酸エステル)
        • オイラゾン、デキサメタゾン(デキサメタゾン)
      • 5群ウィーク
        • プレドニゾロン
      • 貼り付け剤
        • ドレニゾン(フルドロキシコルチド)
        • エクラー(デプロドンプロピオン酸エステル)
      • 合剤
        • オイラックスH(+クロタミトン)
        • 強力レスタミンコーチゾン(+フラジオマイシン)
        • グリメサゾン(+脱脂大豆乾留タール)
        • テラ・コートリル(+オキシテトラサイクリン)
        • フルコートF(+フラジオマイシン)
        • ベトネベートN(+フラジオマイシン)
        • リンデロンVG(+ゲンタマイシン)
        • エキザルベ(混合死菌製剤)
    • NSAIDS
      • 皮膚用
        • コンベック
        • スタデルム、ベシカム
      • 関節、腱、筋肉用
        • ボルタレン、ナボール
    • 抗ヒスタミン剤
      • レスタミン
      • ベナパスタ
  • 原因菌を退治する薬
    • 抗真菌薬
      • 爪白癬治療薬
        • クレナフィン
        • ルコナック
      • 爪白癬以外の治療薬
        • エンペシド
        • フロリードD
        • アスタット
        • ルリコン
        • ペキロン
        • ラミシール
        • メンタックス
        • ハイアラージン
        • ゼフナート
    • 抗菌薬
      • 抗菌薬
        • アクロマイシン
        • ゲンタシン
        • ダラシンT
        • アクアチム
      • 配合剤
      • サルファ剤 ゲーベンクリーム
    • 抗ウイルス薬
      • アラセナA(ビタラビン)
      • ゾビラックス(アシクロビル)
  • 皮膚を潤す・整える薬
    • 保湿剤
      • ウレパール
      • ケラチナミン、パスタロン(尿素)
      • ヒルドイド(ヘパリン類似物質)
    • 皮膚軟化薬
      • サリチル酸ワセリン
      • スピール膏
  • 各疾患の治療薬
    • 免疫抑制薬(アトピー性皮膚炎治療薬)
      • プロトピック(タクロリムス)
      • ネオーラル(シクロスポリン)
    • 皮膚潰瘍治療薬(褥瘡皮膚潰瘍治療薬)
      • プロスタディン軟膏
      • オルセノン
      • アクトシン
      • カデックス
      • フィブラストスプレー
    • 活性型ビタミンD3外用剤(乾癬治療薬)
      • ボンアルファ
      • ドボネックス
      • オキサロール

【統計で納得!】薬局で処方箋が多い皮膚疾患ランキング

ブランクを効率的に埋めるには、「どの疾患の処方箋が多いか」を知ることが最も重要です

面接までは、ランキングの上位から復習がおすすめです。

その後、その薬局で多い処方や、気になる点、クリニックの先生の専門分野など、と、穴を埋めるように復習していきましょう。

治療が長期にわたる患者さんは服薬指導に特に注意が必要なので、追加で勉強しましょう。(乾癬、脱毛症など)

  1. アトピー性皮膚炎
    • 保湿剤+ステロイド外用薬(内服を併用)
  2. 尋常性座瘡(にきび)
    • 抗菌薬外用+角質溶解薬外用
  3. 皮脂欠乏性湿疹
    • 保湿剤(大量)+ステロイド外用薬(弱め)
  4. 接触皮膚炎(かぶれ)
    • ステロイド外用薬(強め)+抗ヒスタミン薬内服
  5. 尋常性白癬(水虫)
    • 抗真菌薬外用
  6. 蕁麻疹(じんましん)
    • 抗ヒスタミン薬内服
  7. 脂漏性皮膚炎
    • 抗真菌薬外用+ステロイド外用薬(弱め)
  8. 尋常性疣贅(いぼ)
    • 液体窒素治療が主
  9. 掌蹠膿疱症
    • ステロイド外用薬+ビタミンⅮ外用薬
  10. 痒疹(ようしん
    • ステロイド外用薬(強め)+抗ヒスタミン薬内服

個人的には、以下の疾患もおさえておくといいかと思います。

  • 乾癬
    • ステロイド外用薬(デルモベート、アンテベートなど)、活性型ビタミンD3外用薬(オキサロール、ドボネックスなど)、免疫抑制薬(シクロスポリンなど)
  • 褥瘡
    • 肉芽形成促進薬(アクトシンなど)、上皮化促進薬(オルセノンなど)、抗菌薬(ゲーベンクリームなど)、プロテアーゼ阻害薬(カデックスなど)
  • 粉瘤
    • 抗菌薬(セファレキシン、ミノサイクリンなど)、炎症が強い場合のステロイド外用薬(※手術までの炎症を抑える目的)
  • 疥癬
    • 殺疥癬虫薬(イベルメクチン内服薬:ストロメクトール)、外用薬(クロタミトン:オイラックスなど)、かゆみ止め(抗ヒスタミン薬)
  • 帯状疱疹
    • 抗ウイルス薬(アシクロビル:ゾビラックス、バラシクロビル:バルトレックス、ファムシクロビル:ファムビルなど)、鎮痛薬(アセトアミノフェン、NSAIDs)、神経障害性疼痛治療薬(プレガバリン:リリカなど)
  • 脱毛症
    • 円形脱毛症: ステロイド外用薬、フロジン、セファランチン錠、グリチロン配合錠
    • AGA: 内服薬(フィナステリド、デュタステリド)、外用薬(ミノキシジル)
  • 毛虱
    • 殺虫成分含有外用薬(フェノトリン:スミスリンシャンプーなど)、抗ヒスタミン薬(かゆみが強い場合)
  • 尋常性白斑
    • ステロイド外用薬(デルモベート、アンテベートなど)、タクロリムス軟膏(プロトピック)、活性型ビタミンD3軟膏(オキサロールなど)、内服薬(JAK阻害薬など)
  • 虫刺され
  • 火傷、日焼け

皮膚科は先生の処方の好みや、患者さんの希望薬剤が出やすい印象があります。

業務に入る前に、処方例や薬剤在庫のリストなどを貰えないか聞いてみるといいですね。

皮膚科での薬局復帰におすすめの本

面接をクリアして、皮膚科に復職が決まったら、専門書でさらに詳しい知識を付けましょう。

書籍を使ったおすすめの勉強法は、簡単なものから先に読んでいくことです。

読む順番は

  1. 一般向けの簡単なもの
  2. 薬剤師向けの本
  3. 医師向けの専門書

この順で読んでいくことで、次のように効率的に理解が進みます。

  1. 患者さんの不安や疑問、分かりやすい表現を知る
  2. 詳しい薬剤知識と服薬指導のポイントを頭に入れる
  3. 医師の処方意図や病院での処置について知る

皮膚科に関しては一般向けのおすすめはみつかりませんでした。

薬剤師向けから読み始めましょう。

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まとめ

皮膚用薬剤の分類
  • 炎症を抑える薬
    • ステロイド剤
      • 1群ストロンゲスト
        • デルモベート(クロベタゾールプロピオン酸エステル)、コムクロ
        • ダイアコート(ジフロラゾン酢酸エステル)
      • 2群ベリーストロング
        • フルメタ(モメタゾンフランカルボン酸エステル)
        • アンテベート(ベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステル)
        • トプシム(フルオシノニド)、シマロン
        • リンデロンDP(ベタメタゾンジプロピオン酸エステル)
        • マイザー(ジフルプレドナート)、ビスダーム
        • ネリゾナ(ジフルコルトロン吉草酸エステル)、テクスメテン
        • パンデル(酪酸プロピオン酸ヒドロコルチゾン)
      • 3群ストロング
        • エクラー(デプロドンプロピオン酸エステル)
        • メサデルム(デキサメタゾンプロピオン酸エステル)
        • ボアラ(デキサメタゾン吉草酸エステル)
        • ベトネベート、リンデロンⅤ(ベタメタゾン吉草酸エステル)
        • フルコート(フルオシノロンアセトニド)
      • 4群ミディアム
        • リドメックスコーワ(プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル)
        • レダコート、トリシノロン(トリアムシノロンアセトニド)
        • アルメタ(アルクロメタゾンプロピオン酸エステル)
        • ロコイド(ヒドロコルチゾン酪酸エステル)
        • オイラゾン、デキサメタゾン(デキサメタゾン)
      • 5群ウィーク
        • プレドニゾロン
      • 貼り付け剤
        • ドレニゾン(フルドロキシコルチド)
        • エクラー(デプロドンプロピオン酸エステル)
      • 合剤
        • オイラックスH(+クロタミトン)
        • 強力レスタミンコーチゾン(+フラジオマイシン)
        • グリメサゾン(+脱脂大豆乾留タール)
        • テラ・コートリル(+オキシテトラサイクリン)
        • フルコートF(+フラジオマイシン)
        • ベトネベートN(+フラジオマイシン)
        • リンデロンVG(+ゲンタマイシン)
        • エキザルベ(混合死菌製剤)
    • NSAIDS
      • 皮膚用
        • コンベック
        • スタデルム、ベシカム
      • 関節、腱、筋肉用
        • ボルタレン、ナボール
    • 抗ヒスタミン剤
      • レスタミン
      • ベナパスタ
  • 原因菌を退治する薬
    • 抗真菌薬
      • 爪白癬治療薬
        • クレナフィン
        • ルコナック
      • 爪白癬以外の治療薬
        • エンペシド
        • フロリードD
        • アスタット
        • ルリコン
        • ペキロン
        • ラミシール
        • メンタックス
        • ハイアラージン
        • ゼフナート
    • 抗菌薬
      • 抗菌薬
        • アクロマイシン
        • ゲンタシン
        • ダラシンT
        • アクアチム
      • 配合剤
      • サルファ剤 ゲーベンクリーム
    • 抗ウイルス薬
      • アラセナA(ビタラビン)
      • ゾビラックス(アシクロビル)
  • 皮膚を潤す・整える薬
    • 保湿剤
      • ウレパール
      • ケラチナミン、パスタロン(尿素)
      • ヒルドイド(ヘパリン類似物質)
    • 皮膚軟化薬
      • サリチル酸ワセリン
      • スピール膏
  • 各疾患の治療薬
    • 免疫抑制薬(アトピー性皮膚炎治療薬)
      • プロトピック(タクロリムス)
      • ネオーラル(シクロスポリン)
    • 皮膚潰瘍治療薬(褥瘡皮膚潰瘍治療薬)
      • プロスタディン軟膏
      • オルセノン
      • アクトシン
      • カデックス
      • フィブラストスプレー
    • 活性型ビタミンD3外用剤(乾癬治療薬)
      • ボンアルファ
      • ドボネックス
      • オキサロール
患者数の多い皮膚科疾患ランキング&使用する薬剤分類
  1. アトピー性皮膚炎
    • 保湿剤+ステロイド外用薬(内服を併用)
  2. 尋常性座瘡(にきび)
    • 抗菌薬外用+角質溶解薬外用
  3. 皮脂欠乏性湿疹
    • 保湿剤(大量)+ステロイド外用薬(弱め)
  4. 接触皮膚炎(かぶれ)
    • ステロイド外用薬(強め)+抗ヒスタミン薬内服
  5. 尋常性白癬(水虫)
    • 抗真菌薬外用
  6. 蕁麻疹(じんましん)
    • 抗ヒスタミン薬内服
  7. 脂漏性皮膚炎
    • 抗真菌薬外用+ステロイド外用薬(弱め)
  8. 尋常性疣贅(いぼ)
    • 液体窒素治療が主
  9. 掌蹠膿疱症
    • ステロイド外用薬+ビタミンⅮ外用薬
  10. 痒疹(ようしん
    • ステロイド外用薬(強め)+抗ヒスタミン薬内服
出来れば覚えておきたい疾患
  • 乾癬
    • ステロイド外用薬(デルモベート、アンテベートなど)、活性型ビタミンD3外用薬(オキサロール、ドボネックスなど)、免疫抑制薬(シクロスポリンなど)
  • 褥瘡
    • 肉芽形成促進薬(アクトシンなど)、上皮化促進薬(オルセノンなど)、抗菌薬(ゲーベンクリームなど)、プロテアーゼ阻害薬(カデックスなど)
  • 粉瘤
    • 抗菌薬(セファレキシン、ミノサイクリンなど)、炎症が強い場合のステロイド外用薬(※手術までの炎症を抑える目的)
  • 疥癬
    • 殺疥癬虫薬(イベルメクチン内服薬:ストロメクトール)、外用薬(クロタミトン:オイラックスなど)、かゆみ止め(抗ヒスタミン薬)
  • 帯状疱疹
    • 抗ウイルス薬(アシクロビル:ゾビラックス、バラシクロビル:バルトレックス、ファムシクロビル:ファムビルなど)、鎮痛薬(アセトアミノフェン、NSAIDs)、神経障害性疼痛治療薬(プレガバリン:リリカなど)
  • 脱毛症
    • 円形脱毛症: ステロイド外用薬、フロジン、セファランチン錠、グリチロン配合錠
    • AGA: 内服薬(フィナステリド、デュタステリド)、外用薬(ミノキシジル)
  • 毛虱
    • 殺虫成分含有外用薬(フェノトリン:スミスリンシャンプーなど)、抗ヒスタミン薬(かゆみが強い場合)
  • 尋常性白斑
    • ステロイド外用薬(デルモベート、アンテベートなど)、タクロリムス軟膏(プロトピック)、活性型ビタミンD3軟膏(オキサロールなど)、内服薬(JAK阻害薬など)
  • 虫刺され
  • 火傷、日焼け

いかがでしたか?

今回はザっと目を通して、「こんなのあったな~」くらいに脳を刺激する感じで大丈夫です。

次回は各疾患ごとに病態や治療指針、処方例などを復習していきます。

一緒に現場復帰を目指して頑張りましょう!

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